WordPress.comとorgの違いは?初心者でも失敗しない選び方を徹底解説【2025年版】

「WordPress.comとWordPress.org、名前は似ているけれど何が違うの?」「初心者はどっちを選べば失敗しない?」

このような疑問を抱いている方は非常に多いです。実は、この2つは「家を建てる」のか「マンションの一室を借りる」のかというくらい、仕組みも使い勝手も全く異なります。ここを間違えると、「やりたかったデザインができない」「広告が貼れなくて稼げない」といった後悔に繋がりかねません。

この記事では、Web制作のプロである私が、WordPress.comとWordPress.orgの決定的な違いを、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。

最後まで読めば、あなたの目的にぴったりのWordPressがどちらなのか、迷わず選べるようになります。

目次

WordPress.comとWordPress.orgの違いとは?比較表で結論を解説

結論からお伝えすると、この2つの最大の違いは「Webサイトの管理を誰がするのか」という点にあります。

名前は似ていますが、運営主体も利用方法も全く別物だと考えてください。

最大の違いは「管理者が自分か、運営会社か」

両者の違いを直感的に理解するために、よく使われる「住まい」の例えで解説します。

WordPress.org(インストール型)

土地(サーバー)を自分で借りて、自由設計の注文住宅(Webサイト)を建てるイメージです。内装も外装もルールも、すべてあなたが自由に決められます。

WordPress.com(レンタルブログ型)

管理会社(Automattic社)が所有するマンションの一室を借りるイメージです。手軽に入居できますが、壁に穴を開けたり(自由な改修)、勝手に商売を始めたり(広告掲載)するには、管理会社のルールや許可(有料プラン)が必要です。

違いが一目でわかる比較一覧表

機能や費用の面でどのような違いがあるのか、以下の表にまとめました。

特徴WordPress.org(インストール型)WordPress.com(レンタルブログ型)
運営スタイル自分でサーバーを借りて運用運営会社のシステムを利用
初期費用サーバー代・ドメイン代が必要無料(有料プランあり)
維持費月額1,000円程度〜無料〜月額数千円
独自ドメイン自由に取得・設定可能無料版は不可(有料版で可)
デザイン完全自由(テーマ無制限)制限あり(プランによる)
プラグイン自由に使用可能ビジネスプラン以上で利用可
収益化(広告)完全自由無料版は制限大
管理の手間セキュリティ対策など自分で行う運営会社にお任せで楽

初心者が特に注意すべき点は、「プラグイン(機能拡張)」と「収益化」の自由度です。

自由度No.1!WordPress.org(インストール型)の詳細

一般的に「WordPressでブログを始める」と言う場合、9割以上の人が指しているのが、こちらのWordPress.orgです。

WordPress.orgの特徴と仕組み

WordPress.org公式サイトからソフトウェアをダウンロードし、自分が契約したレンタルサーバーにインストールして使います。

現在は多くのレンタルサーバーに「簡単インストール機能」がついているため、ダウンロードの手間なく、クリック操作だけで始められるようになっています。

メリット:デザインも収益化も完全に自由

最大の魅力は、圧倒的な自由度の高さです。

  • デザインが自由自在世界中で公開されている数千種類以上の「テーマ(テンプレート)」を自由に使い、自分好みのサイトを作れます。
  • プラグインで機能を追加できる「お問い合わせフォームを作りたい」「セキュリティを強化したい」「SEO対策をしたい」といった要望も、プラグインを入れるだけで簡単に実現できます。
  • 収益化に制限がないGoogleアドセンスやアフィリエイト広告を好きな場所に貼ることができます。ブログで収入を得たいと考えているなら、WordPress.org一択です。

デメリット:サーバー契約と管理の手間が必要

自由である反面、すべての責任は自分にあります。

  • 費用がかかるレンタルサーバー代(月額1,000円前後)とドメイン代(年間1,000円〜2,000円程度)が必要です。
  • 管理の手間WordPress本体やプラグインのアップデート、バックアップなどを自分で行う必要があります。ただし、最近はサーバー会社が自動バックアップ機能を提供していることが多いため、そこまで難しく考える必要はありません。

手軽さNo.1!WordPress.comの詳細

WordPress.comは、Automattic社が提供しているブログサービスです。「はてなブログ」や「アメーバブログ」などの無料ブログサービスに近い存在です。

WordPress.comの特徴と仕組み

面倒なサーバー契約やインストール作業は一切不要です。メールアドレスを登録するだけで、すぐにブログを書き始めることができます。

メリット:サーバー契約不要で今すぐ無料で始められる

最大のメリットは、「無料」かつ「手軽」に始められる点です。

  • 完全無料でスタート「Freeプラン」であれば、永年無料で利用できます。趣味の日記や、身内だけのコミュニティサイトなど、コストをかけたくない場合に最適です。
  • メンテナンス不要セキュリティ対策やサーバーの保守は運営会社が行ってくれるため、あなたは記事を書くことだけに集中できます。

デメリット:プラグインや広告掲載に厳しい制限がある

無料で使える反面、本格的なWebサイト運用には不向きな制限がいくつかあります。

  • 独自ドメインが使えない(無料版)URLが 〇〇.wordpress.com という形式になり、自分の好きなURL(独自ドメイン)にはできません。
  • 勝手に広告が表示される無料プランでは、意図しない広告が記事内に表示されることがあります。これを消すには有料プランへの加入が必要です。
  • カスタマイズ性が低い無料〜安価なプランでは、WordPressの醍醐味である「プラグイン」の追加や「外部テーマ」のアップロードができません。

有料プラン(ビジネス以上)なら制限解除が可能

WordPress.comにも有料プラン(パーソナル、プレミアム、ビジネスなど)があります。

特に「ビジネスプラン」以上になると、プラグインのインストールや外部テーマの利用が可能になり、WordPress.orgに近い自由度が得られます。しかし、月額料金が数千円かかるため、自分でサーバーを借りてWordPress.orgを運用するよりも割高になるケースが多いのが現状です。

【目的別】あなたにおすすめなのはどっち?

ここまで解説した違いを踏まえて、あなたの目的にはどちらが合っているのかを整理します。

「本気で稼ぎたい・Webスキルを磨きたい」ならWordPress.org

以下のような目的がある場合は、迷わずWordPress.orgを選んでください。

  • アフィリエイトやアドセンスで収益を得たい
  • 自分だけのオリジナルデザインのサイトを作りたい
  • Webデザインやマーケティングのスキルを身につけたい
  • 企業の公式サイトを作りたい

初期設定は少しハードルが高く感じるかもしれませんが、現在は各サーバー会社のサポートが手厚いため、初心者でも十分に扱えます。長い目で見れば、自由度が高く資産になるのは間違いなくこちらです。

「完全無料で趣味の日記を書きたい」ならWordPress.com

以下のような目的であれば、WordPress.com(無料プラン)がおすすめです。

  • 収益化は全く考えていない
  • とにかく1円も使わずに始めたい
  • 難しい設定は一切やりたくない
  • 個人的な日記や備忘録として使いたい

よくある質問:WordPress.comから.orgへの移行はできる?

WordPress.comを始めて、後から機能が足りなくなったらWordPress.orgへ移行すればいいのでは?と考える方もいます。

移行は可能だが手間とリスクがかかる

結論として、移行機能は用意されていますが、初心者にはおすすめしません

記事のデータは移せても、画像のリンク切れやデザインの崩れが発生する可能性が高く、その修正に膨大な時間がかかるからです。また、URLが変わることで、それまで積み上げたSEO(検索評価)がリセットされてしまうリスクもあります。

最初から目的に合った方を選ぶのが正解

「とりあえず無料版で」という軽い気持ちで始めると、後で本格的にやりたくなった時に苦労することになります。

もし少しでも「将来的に収益化したい」「デザインにこだわりたい」という気持ちがあるなら、最初からWordPress.orgでスタートすることを強く推奨します。

まとめ

WordPress.comとWordPress.orgは、似て非なるサービスです。

  • WordPress.org: 自由度が高く、収益化に最適。本格運用ならこちら。
  • WordPress.com: 手軽で無料だが、制限が多い。趣味の日記ならこちら。

Web制作のプロとしての経験上、9割以上の方には「WordPress.org」をおすすめします。月額1,000円程度の投資で、デザインも機能も収益化も自由自在な、あなただけのWebサイト資産を手に入れることができるからです。

あなたの目的に合った最適なWordPressを選び、素敵なWebサイト運営をスタートさせてください。何か困ったことがあれば、Web制作の専門家に相談することをおすすめします。

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